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こんにちは。ひろしプロジェクトです。
少し堅めの文章になりますが、お付き合い頂ければ幸いです。
とはいいつつも、書くネタは幾つかあって迷うのですが、今日は道東自動車道の夕張~占冠間開業に伴う都市間バス及びJRの動きと今後の展望について書きます。
既にマスコミ等の報道でご存知の方も多いかと思いますが、去る2011年10月29日に、道東自動車道の夕張インター~占冠インター間が開業しました。
この区間の開業により、長年の懸案であった道央~十勝間が高速道路一本で結ばれることになり、物流や人の移動の面で大きな期待が寄せられています。
そして、今回の道東道開通で息をまいているのが、北海道中央バスをはじめとする、都市間バスを運行する北海道内のバス事業者です。
北海道中央バスは今回の道東道の開通に伴い、札幌~帯広間「ポテトライナー」と札幌~釧路間「スターライト釧路号」のダイヤ改正を実施。
所要時間を20分~35分短縮させると共に、札幌~帯広間「ポテトライナー」においては増便も実施、更に今まで実施されていなかった途中休憩停車を新たに設けるなど、利面性を向上させました。
所要時間を約30分短縮し利便性を向上させた他、12月1日には、札幌~根室間の都市間バス「オーロラ号」のダイヤ改正を予定、所要時間が15分~1時間短縮されます。
それに今回の道東道開通ですから、バス会社にとってはビジネスチャンスでもあるわけです。
一方で危機感を抱いているのがJR北海道。
しかしながら、ここ数年来JRに対しては、特に運賃の面でシビアに考えている人が増えている他、ことJRに関しては今年5月に発生した石勝線トンネル火災事故からの信頼回復という課題も残っており、完全な信頼回復に至っていない状況下では挽回も思うようにいかないようです。
現にJR北海道では、道東道夕張インター~占冠インター開通に伴い、今期約3億円の減収を見込んでいます。
今後の展望ですが、2年後の2014年には浦幌インター~白糠インター間が開通する他、3年後の2015年には白糠インター~阿寒インター間も開通する予定です。
そうなると、札幌~釧路間がほぼ高速道路一本で結ばれる事になり、「スターライト釧路号」は更なる所要時間短縮及び増便が予想されます。
恐らく現行よりも20分程度短縮になるでしょうから、札幌~釧路間は約5時間程で結ばれることになります。
並行するJR特急「スーパーおおぞら」が最速3時間35分ですから、JRと比較すると90分程しか変わらなくなり、都市間バスは十分に勝負できる所要時間になります。
更に沿線人口は一部地域を除いて減少傾向であることに変わりは無く、これまで「ドル箱」といわれてきたJR北海道の札幌~道東間都市間輸送は今以上に苦境に立たされることは間違いないでしょう。
JRは都市間バスに勝てるだけの魅力作り(運賃面のみならず車両の改善、車内サービスの改善など)が急務でしょう。
一方で都市間バスにおいては、更なる安全性の確保とサービスレベルの維持(もしくはサービスアップ)が望まれるところです。
現状のまま何もしないということになると、元々自家用車率の高い地域だけに、JR、都市間バス双方とも自家用車にシェアを奪われ、極端な話、北海道内の公共交通による都市間鉄道輸送が壊滅の危機にさらされる可能性すらあります。
実際の話、札幌~北見・網走間はほぼ都市間バスの独壇場ですし、札幌~稚内間、札幌~函館間も都市間バスのシェアが回復しつつある現状があるとはいえ、沿線人口が減少している状況では大幅な利用増は見込めないでしょうし、JRに至っては今後北海道に新幹線が来るとはいえ、都市間輸送に関しては前途多難といえましょう。
これから本格的な高速道路の時代を迎えようとしている北海道。
都市間バスとJRの利用客獲得競争の結末は果たしてどちらに転ぶのでしょうか。
今後に注目したいと思います。
【お詫び】
「とかちミルキーライナー」のダイヤ改正に関する記述に一部間違いがございました。
これに伴い、文章を一部修正致しました。
正しくは増便は行われず、所要時間の短縮のみとなります。
この場を借りてお詫び申し上げます。
また、ご指摘をいただいた方に対しては、この場を借りてお礼申し上げます。